医療と民間施術の違いを考える|ストレートネック対応の役割分担


近年、ストレートネックに悩む方が増加する中で、「どこに相談すればよいのか」「医療と民間施術の違いがわからない」といった声も少なくありません。
特に施術家として活動されている方にとって、自身の立ち位置や役割を理解することは、クライアントの安心にも直結します。

まず、医療とは、医師によって診断や治療が行われる保険診療下の制度を指します。整形外科などの医療機関では、レントゲンやMRIによる画像診断、薬物療法、外科的処置などを含む、法的に認められた治療行為が可能です。
一方、整体・カイロプラクティック・リラクゼーションなどの民間施術は、いわゆる「医療類似行為」ではなく、法律上の診断や治療は行えません。柔道整復師のような国家資格者による行為は「医療類似行為」として、一定の保険対応や外傷への処置が認められるケースもありますが、民間施術とは区別されるべき存在です。
施術家が注意すべき点は、自身の施術が「診断」や「治療」ではないことを明確にし、法的な範囲内で役割を果たすことにあります。

日本ストレートネック協会では、姿勢や生活習慣のアドバイス、啓発を通じてストレートネックのリスクを軽減する活動こそ、民間施術家の担うべき重要な役割と考えています。
特に、症状が軽微な段階では医療機関では「問題なし」と判断されることもありますが、そうした段階でのアドバイスや早期の生活習慣改善サポートが、後の悪化予防に繋がると期待されます。

医療との線引きを誤ることは、信頼の損失や法的リスクにもつながります。一人ひとりの施術家が、自らの立場を正しく理解し、姿勢や生活習慣の面からクライアントを支えていく。その積み重ねが、業界全体の信頼性向上にもつながっていくでしょう。

– あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律 – 柔道整復師法 – 医師法第17条:無資格者の医業禁止規定

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