「最近は首の違和感や肩こりを訴える方がとても多い」と感じている施術家の方も多いのではないでしょうか。
こうした背景には、スマートフォンやパソコンの使用時間増加により、いわゆる“ストレートネック”が広がっていることが挙げられます。時代の変化とともに、首に対する専門的な知識と対応力が、施術現場でも重視されつつあります。
ストレートネックは、頸椎の自然な前弯カーブが失われ、首が前方へ突き出た状態です。この状態は筋肉や神経への負荷を高め、慢性的な不調を引き起こす可能性があります。
特に、スマホを長時間見る“うつむき姿勢”や、画面と目の距離が近すぎる習慣、さらにはブルーライトによる交感神経の過剰刺激などが要因として挙げられます。
また、近年はブルーライトによる交感神経の刺激が、自律神経の乱れを引き起こし、結果として首や肩の不調を悪化させている可能性も指摘されています。こうした複合的な要因に対応するには、CVA(頸椎前方変位角度)などの評価軸を知り、首の状態を構造的に捉える視点が欠かせません。
日本ストレートネック協会では、現代の施術家にとって大切な要素として、
- 頸椎の構造と動きに関する理解
- 非侵襲的で安全性を重視した施術手法
- 姿勢や生活習慣に関する啓発の力
といった視点が重要になると考えています。特に無資格の施術家がクライアントの信頼を得て長く活動していくためには、「見立て」「説明」「安全な施術」という3つのバランスが求められます。
そのため当協会では、CVA評価や姿勢分析に基づいた正しい見立てや、安全性の高い頸椎アプローチ法を学べる機会を設け、施術者の継続的なスキルアップを支援しています。
時代の変化に伴い、ただリラックスしてもらうだけではなく、「構造を理解したうえで、どう施術するか」「クライアントが何に困っているのかをどう見抜くか」といった視点が、ますます求められるようになってきました。
「頸椎に強い施術家」であることは、今後の整体院にとって大きな強みとなるはずです。首まわりに課題を抱える方は確実に増えており、そのニーズに応えられる施術家が、選ばれる時代がすでに始まっています。

